あなたは「正月に餅を焼いて食べる意味や理由は何だろう?」と気になっていませんか?
正月になると必ずお雑煮に餅を入れたりしょうゆや砂糖で食べますよね。
ですが一体どんな理由で、正月には餅を食べるようになったのでしょうか?
この記事では『正月に餅を食べる意味や理由・正月の餅つきの由来』について深掘りしていきます。
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正月に餅を焼いて食べる意味や理由は?
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次の項目から、正月に餅を食べる意外な3つの意味を紹介しています。
それでは一つずつ理由を見ていきましょう。
歯固めの儀で餅を食べていたから
歯固めの儀は以下の意味がある儀式です。
1月1日に固い物を食べて歯の根を固め、その年の健康と長寿を祈願する行事。
歯固めの儀で食べる代表的な食物は以下の通り。地域によって食物に多少の違いはある。
- 鏡餅
- くり
- 大根(全国共通)
- 干し柿
- 押しアユ
- かぶら
- するめ
- 昆布
- イノシシの肉
- キジの肉
歯固めの儀の歴史はかなり古く、今から約820年前の平安時代(794年~1192年)にはすでに行われていました。
平安時代の女流作家、紫式部が書いた『源氏物語』にも歯固めの儀についてこのように書かれています。
人間の歯は齢を表していおり、先人たちは歯の健康状態が体の健康の基準になると考えていました。
健康で長寿の人にはたくさんの歯が残っており、年老いても抜けずに残っているからです。
そのため硬い物を食べて歯(齢)を固めて健康や長寿を願いました。
餅はハレの日の食べ物だから
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日本には「ハレの日」という考え方が古来からあります。
ハレの日とはおめでたい日や特別な日を表す言葉です。
年中行事やお祭りなど特別な行事が当てはまり、おめでたいハレの日には以下のような高級品を食べる風習があります。
- 餅
- お赤飯
- 尾頭付きの鯛
- おせち料理
現代は食事に困ることはありませんが、昔は食べ物がなくつつましい生活を送る人が多かったそうです。
ふだんは質素な食事で我慢して、おめでたいハレの日はふだん食べられない豪華な食事をとっていました。
正月に餅を食べるのはおめでたいハレの日だからでもあります。
神様の力を分けてもらうから
お供えした餅や鏡餅を食べる意味は神様の力を自分の体に取り込むためです。
神様と人間が同じ物を食べることを神人共食といいます。
神人共食の儀式により、神様と人間がより親密になるのです。
また鏡餅には歳神様という神様が宿っており、歳神様が宿った鏡餅を食べることで神様の力を分けてもらう意味があります。
餅つきの由来は何?
日本人が餅つきを始めた由来は稲作信仰がきっかけです。
日本ははるか昔から農耕民族で稲を栽培していました。
そのため、昔の日本人には田んぼの神様をあがめる稲作信仰という考え方があったようです。
主食となる稲は「稲魂」や「穀霊」が宿った神聖なものと考えられてきました。
そして時代が進むにつれ、おめでたいハレの日に餅をつくようになったのです。
餅つきは一人ではできないため、周囲の人と協力して餅を完成させ喜びを共有するという意味もあります。
まとめ
・正月に餅を食べる意味や理由は以下の3つである。
- 餅などの固い物を食べて健康長寿を祝うため
- 餅はおめでたいハレの日に食べるため
- 歳神様の力を分けてもらうため
・日本人が餅つきを行った由来は稲作信仰によるものだ。主食の稲は古来より神聖な食べ物と考えられてきた。
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