あなたは「正月の鏡餅っていつまで飾ればいいんだろう?」とお悩みではありませんか?
鏡餅はお正月にしか飾らないため、いつまで飾るのか忘れてしまう人は多いです。
そこで今回は『正月の鏡餅を飾り始める期間・鏡餅をお供えする場所・鏡開きの注意点・鏡餅の意味』について深堀りしていきます。
SponsorLink
目次
正月の鏡餅はいつから飾るの?
鏡餅を飾り始めるのに最適な日は12月28日です。
これにはもちろん意味があります。
あなたもご存じのように、「8」という数字は漢字で書くと「八」になりますよね?
裾が開いて見えることから、現代では末広がりで縁起が良い数字と言われているようです。
また、712年(奈良時代)に作られた『古事記』にも八が付く単語が多く見られます。
「八」という数字は多大な、大きなという意味を持つ日本の聖数です。
このことから、日本では古来より八が神聖な数字として考えられていたことが分かります。
神聖な鏡餅をお供えするなら、「8」が付いて正月にも近い12月28日が、最も適しているのではないでしょうか?
28日当日に間に合うように余裕を持って早めに準備することをおすすめします。
飾るのを避けた方が良い日もあった?
SponsorLink
一方で飾るのにふさわしくない日も存在します。
鏡餅のお供えを避けた方が良いのは、12月29日と12月31日ですね。
避けるべき理由は以下にまとめてあります。
「9」という数字は苦しむを連想させるため縁起が悪いとされる。特に29日は「二重苦」にもつながる。
【12月31日を避ける理由】
お正月の前日である31日に鏡餅を飾ることは、歳神様への誠意が欠けるとみなされる。
また、お葬式の慌ただしい準備の様子を連想させることからも、縁起が悪いと忌み嫌われる。一夜飾りと呼ばれることもある。
鏡餅をお供えする場所は神棚?
SponsorLink
お供えする場所や大きさは特に決まっていません。
ですが、以下のように日々の生活で重要な場所にお供えする人が多いようですね。
・床の間
・神棚
・玄関
・台所
・水回り
鏡餅をお供えする際に大切なのは「歳神様への感謝と崇敬の気持ち」です。
この気持ちがあれば、どこにお供えしてもどんな大きさでも問題ありません。
正月の鏡餅はいつまで飾るの?
関連:正月の玄関飾りはいつまで飾るの?外した後は処分と使い回しどっちがおすすめ?
鏡餅を飾る期間は松の内までです。
ただ、松の内の期間は地域によって異なるため注意してください。
分かりやすいように関東と関西で期間の違いを以下にまとめてみました。
・関東:1月1日~1月7日まで
・関西:1月1日~1月15日まで
最後の項目で詳しく説明していますが、鏡餅は歳神様という神様が宿る場所とされています。
歳神様は松の内が終わるとお帰りになるので、松の内の期間中は食べたり下げたりしないほうが良いですね。
鏡餅の正しい飾り方と縁起物の意味は?
関連:名古屋のお正月飾りはいつまで飾るの?外す時間や3つの処分方法とは?
もしあなたが「歳神様を丁寧にお迎えしたい!」と思うのであれば、以下のお供え物も一緒に飾ると良いでしょう。
※下記の縁起物はあくまでも一例です。人によってお供えする縁起物は異なります。
- 四方紅
- 譲葉
- 昆布
- ウラジロ
- エビ
- 御幣
- 橙
※地域やご家庭によって縁起物が異なる場合があります。
【飾り方】
- 三方の上に四方紅を敷く。
- 次にウラジロを敷く。
- その上に鏡餅を置く。
- そして各縁起物を置く。(橙は鏡餅の上に乗せる)
【完成形の一例】
それでは次の項目で各お供え物の意味を一つずつ解説します。
四方紅の意味
SponsorLink
四方紅は天地四方を拝む四方拝を表しています。
四方拝とは 地面、空、山、各方角(東西南北)を拝んで災いを払い、一年の繁栄を祈願する儀式です。
四方拝は1月1日に天皇が行っていた儀式で、現在でも行われています。
四方拝の歴史は大変古く、今から約1130年前の890年(平安時代)から行われていたという記録があります。
譲葉の意味
譲葉は新芽が出てから古い葉が落ちると言う特徴がある植物です。
このことから家系を継承する・家系をつなぐという意味があります。
新年や祝事の縁起物としても知られています。
昆布の意味
SponsorLink
昆布は「よろこぶ(昆布)」というごろ合わせによって、縁起が良いと言われています。
ウラジロの意味
ウラジロとは大型のシダ植物でしめ縄飾りにも使われます。
ウラジロは裏側が白いことから「白髪になるまで長生きする」とされ、長寿を意味する縁起物です。
他にも「心の潔白さ」や「裏表がない様子」の意味があるとも言われています。
エビの意味
曲がっているエビの姿が老人を連想させることから、「腰が曲がるまで長生きする」という意味があります。
御幣の意味
御幣は繁盛することを願う縁起物です。
橙の意味
橙は冬になっても2~3年は木から落ちないほど生命力が強い植物です。
そのため「家系の繁栄」や「長寿」の意味があるとされています。
橙(だいだい)を「代々」にかけているという説もあります。
それと、鏡餅に乗せる場合は必ず葉が付いた橙を乗せるようにしてくださいね。
枝が付いていることが重要なので。
橙が入手できない場合はみかんで代用する家もあるそうです。
鏡開きを行うのはいつから?
関連:お正月の花はいつまで飾ると良い?勿体なくて処分できない場合は?
松の内期間が終わったら必ず鏡開きを行う必要があります。
鏡開きを行う日は地域によって異なるため注意してください。
鏡開きを行う日にちと意味を下記にまとめてみました。
- 関東:1月11日
- 関西:1月20日
- 京都府など一部の地域:1月4日
【鏡開きの意味】
1年間の無病息災を祈って鏡餅を食べる事。鏡割りとも呼ばれる。
歳神様の魂が宿った鏡餅を食べることで、その力を授けてもらう意味がある。
上記のように鏡開きには縁起が良い意味があります。
鏡開きを行う際は注意点があるので、次の項目で詳しく見ていきましょう。
鏡開きの注意点は?
SponsorLink
実際に鏡開きを行う時は以下の注意点に気を付けてください。
- 鏡餅を割るときは刃物を使わない。
- 刃物以外の道具(木槌など)を用いて割るのが良い。
刃物を使ってはいけない理由は切腹を連想させるからです。
鏡開きの風習は江戸時代の武家社会で生まれました。
当時は切腹の制度が残っていたため、刃物で鏡餅を切ることは忌み嫌われていたようです。
あ、そうそう、木槌などが無い場合は、最初から小さいサイズの鏡餅を作るとかなり楽になりますよ。
私の家でも小さい鏡餅しか作っていなかったので、鏡開きの時はそのまま茹でてお雑煮にしていました。
鏡餅を飾る理由や由来は何?
関連:北海道のお正月飾りはいつまで飾るの?外す時間や3つの処分方法とは?
本来、鏡餅とは歳神様にお供えするためのお餅のことです。
歳神様はお正月になると私たちの家を訪ねてくれます。
そして我々に1年間の幸福を授けてくれるのです。
歳神様はお供えされた鏡餅に宿るため、鏡餅は歳神様の依り代(居場所)と考えられますね。
鏡餅の歴史はかなり古かった?
神様や仏様にお餅をお供えする儀式はとても古いです。
鏡餅は平安時代の『延喜式』という書物にも見られます。
かの有名な『源氏物語』にも「歯固めの祝ひして、餅鏡をさへ取り寄せて」という文章が書かれています。
鏡餅を開いて食べること。固いものを食べて歯を丈夫にし、歳神様に長寿を祈る目的がある。
鏡餅の存在自体は古いのですが、一般庶民に広まったのは室町時代(1336年~1573年)からだそうです。
ちょうどこの時代から、自宅に床の間を設け始めたのが理由と言われています。
まとめ
・正月の鏡餅を飾るのは松の内期間中だ。松の内期間は関東が11月7日まで、関西が11月15日までとなっている。
・鏡餅を飾るのに最適な日は12月28日だ。一方で12月29日と12月31日は避けた方が良い。
・鏡餅をお供えする場所は特に決まっていない。大切なのは場所よりも「歳神様への感謝と崇敬の気持ち」である。
他にはこんな記事も読まれています。
関連:正月飾りやお供え物を飾る正しい期間を詳しく知りたくない?気になる全情報まとめ!
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます!