神社の狛犬と沖縄のシーサーって見た目がかなりよく似ていると思いませんか?
多くの人が狛犬とシーサーの明確な違いや見分け方が分からないと思います。 私も最初は大きい方が狛犬、小さい方がシーサーぐらいの認識でした(笑)
しかし、詳しく調べてみると両者は意味や役割も全然違うことが分かりました!
しかも片方は福を呼び込むご利益があると言われています。
この記事では『狛犬とシーサーの違いと見分け方・由来と起源・それぞれの意味と役割』について、かなり詳しく解説しています。
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狛犬とシーサーの見分け方を詳しく解説!
最初に狛犬とシーサーの見分け方を詳しく解説します。
画像で見比べてみるとよく分かりますが、見た目は相当似ていますね(笑)
【狛犬】
大神山神社の狛犬さん
長い間、この神社守って来たんですね。 pic.twitter.com/ksyVUm8MoW— きなこ (@mikkyminmi) September 5, 2019
【シーサー】
うち(家)に家族が増えました❗️
以前骨董屋で購入したシーサーちゃん❗️治療中の箇所が完治したので迎えに行きました❗️目と目が合い私も気に入り購入。玄関外でお清めをし❗️悪い方は出て下さい❗️善き方は残って下さい❗️と言って家中へ。今玄関番をしています❗️来てくれ有難う❗️善縁は人とは限らぬ❗️福 pic.twitter.com/f9tFbKWh2D— 青灯 (@FOWWx8TpgRXakXw) September 2, 2019
狛犬とシーサーを見た目だけで見分けるポイントは、以下の3つが考えられます。
- 置かれている場所
- 色(材料)
- 大きさ
最も簡単な見分け方はそれぞれが置かれている場所です。
狛犬の場合は神社やお寺などの宗教施設に置かれていることが多いです。
これは狛犬が神社仏閣を守っているためですね。
一方でシーサーは自宅に置かれていることが多いです。
あなたもテレビなどで民家の屋根や玄関の前に、シーサーが置かれているのを見たことがあると思います。
これはシーサーが家を守る役目を持つためなのです。
そのため神社仏閣に置かれているのが狛犬、家の屋根や玄関前に置かれているのがシーサーという認識でいいでしょう。
もう一つの見分け方は両方の色です。
それぞれ材料が異なるので色が変わってきます。
一般的な狛犬は石・セメント・コンクリートを使い、作られていることが多いので体が灰色です。
一方でシーサーはクチャという黒い土と、沖縄県北部で見られる赤い土を混ぜて作られています。
そのため民家にいる一般的なシーサーは赤い色をしているのです。
最後の見分け方に大きさが挙げられます。
基本的に狛犬の方が体が大きく、シーサーの方が体が小さいです。
狛犬は神社仏閣を守るために設置されているので、体が大きいのだと私は考えています。
シーサーは民家を守る役目があるので、狛犬ぐらいの大きさだと自宅に置くことができません。
そのためシーサーは体が小さいのだと思います。
狛犬とシーサーの見分け方を分かりやすく表にまとめてみました。
名前 | 狛犬 | シーサー |
置かれている場所 | 神社・仏閣などの宗教施設 | 民家の屋根や玄関前 |
色 | 灰色が多い | 赤色が多い |
大きさ | 神社・仏閣に置くため比較的大きい | 民家に置くので比較的小さい |
見た目はよく似ていますが、調べてみると上記のような細かい違いがあったんですね!
次の項目では両方の起源や由来について見ていきましょう。
狛犬の起源や伝来の由来
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狛犬の起源は古代インドと言われています。
狛犬の見た目は古代インドの仏像を守っている、守護像として置かれていたライオンの像が由来となっています。
ライオンを守護像のモデルにする考え方は、古代エジプト・メソポタミア文明が発祥とされています。
ライオンに強さ・権力の象徴だったからです。
ライオンを守護像にする考え方は以下のルートを通って伝わりました。
【ライオンを守護像にする考え方のルート】
古代エジプト⇒シルクロード⇒古代インド⇒唐(現在の中国)
元々はライオンだったのですが、中国に渡った時に獅子の姿へと変化しました。
日本までの伝来のルートは以下の通りです。
【獅子が日本に伝わるまでのルート】
唐(現在の中国)⇒高麗(現在の韓国・北朝鮮)⇒日本
高麗から日本に伝わったのは今から約1400年前の飛鳥時代(592年~710年)です。
しかし当時の日本人の目には、その獅子が異様な犬の姿に映りました。
そのため異国の犬⇒高麗の犬⇒狛犬と呼ばれるようになったのです。
シーサーの起源や伝来の由来
シーサーの起源も狛犬と同じライオンです。
伝来ルートも狛犬と同じなので詳しい情報は割愛します。
ただ、シーサーの方は伝わった年代が狛犬よりもかなり遅れています。
沖縄県に中国から獅子が伝わったのは13世紀~15世紀(1201年~1500年)のことです。
沖縄に伝わった獅子は少しずつ独自の進化を遂げて、現在のような姿かたちになったと言われています。
あ、そうそう、シーサーの名前の由来は沖縄弁で獅子を表しているようです。
「シー=獅子」「サー=さん」だと言われています。
獅子をさん付けで呼ぶってとても可愛らしいですよね(*´∨`*)
狛犬の意味と役割
狛犬には邪気を追い払う、つまり魔除けの役割があると言われています。
昔の人々は体の不調を感じたときに狛犬にお賽銭を捧げて、自身で不調を感じる場所と狛犬の同じ部分を触っていました。
これも狛犬が持つ魔除けの力が信じられていたからでしょう。
神社・仏閣には狛犬と獅子が左右一対に置かれています。
以下の画像をよ~く見てみると、向かって右側(獅子)が口を開けており、向かって左側(狛犬)は口を閉じているのが分かると思います。
狛犬と獅子は口の開閉によって意味が違ってくるのです。
右側の口を開けている狛犬は「阿」を表しています。
一方で左側の口を閉じている獅子は「吽」を表しています。
両方を合わせて「阿吽」を表現しています。
「阿吽」とは古代インドのサンスクリット語で「初めから終わりまで」という意味があります。
サンスクリット語で「阿」は50音の最初で「吽」は50音の最後の言葉です。
そのことから「初めから終わりまで」を意味するようになりました。
シーサーの意味と役割は?
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シーサーも狛犬と同じように左右一対に置かれることがあります。
シーサーは狛犬よりも、情報が多くて少しややこしいので、以下の表に意味や役割などをまとめてみました。
性別 | オス | メス |
置かれている場所 | 向かって右側 | 向かって左側 |
口の開閉 | 開いている | 閉じている |
それぞれの役割(諸説あり) | 福を招いてくれる | 禍から守ってくれる |
神社の狛犬とシーサーの違いについての解説は以上で終わりです。
よく調べてみると、両方ともかなり奥が深い印象を受けました!一見すると似ている狛犬とシーサーでも、意味や役割は全然違ったようですね(^^;)
まとめ
・神社の狛犬と沖縄のシーサーは置かれている場所・色・大きさで見分けることができる。
・狛犬もシーサーも古代エジプトのライオンが起源である。その後、中国や朝鮮を経て日本に伝わった。
・狛犬と獅子は魔除けの効果があるとされている。シーサーは口を開けている方が福を呼び、口を閉じている方が災いから守ってくれると言われている。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます!
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