厳島神社が少し昔に世界遺産に登録されたことを、あなたはご存知でしょうか?
恐らくあなたもテレビで見ていたと思いますが、数十年も前のことなので覚えてないですよね(^^;)
でも安心してください!
この記事では『厳島神社が世界遺産に登録された理由』について分かりやすく解説しています。
最後には 登録年月や登録範囲も紹介 しているので、ぜひご確認ください。
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目次
厳島神社の世界遺産登録理由は何?どのような基準で決まるの?
世界遺産は公益社団法人日本ユネスコ協会連盟という団体が決めています。厳島神社は世界遺産の種類で言うと文化遺産にあたります。
当然のことながら文化遺産は適当な理由で決められるのではなく、しっかりと基準があります。その基準をいくつか満たすことではじめて登録されるのです。
まずは、文化遺産にはどのような登録基準があるのかを説明します。公式サイトに細かく記載されていたので引用しますね。
(i) 人間の創造的才能を表す傑作である。 (ii) 建築、科学技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展に重要な影響を与えた、ある期間にわたる価値感の交流又はある文化圏内での価値観の交流を示すものである。 (iii) 現存するか消滅しているかにかかわらず、ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存在(少なくとも希有な存在)である。 (iv) 歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。 (v) あるひとつの文化(または複数の文化)を特徴づけるような伝統的居住形態若しくは陸上・海上の土地利用形態を代表する顕著な見本である。又は、人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である(特に不可逆的な変化によりその存続が危ぶまれているもの (vi) 顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または実質的関連がある(この基準は他の基準とあわせて用いられることが望ましい)。
文化遺産に登録されるには上記の基準中4つが認められる必要があります。厳島神社はこの基準中で以下の4つの項目を満たしています。
(i)
(ii)
(iv)
(vi)
ユネスコ公式サイトの説明だと難しすぎて意味が分からないので、基準の意味を簡単に解説します!
(i)の基準の意味は何?
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1番目の意味を簡単に説明すると【人類の創造的傑作】です。
そもそも厳島神社が現在のような規模になったのは、1168年(平安時代)に平清盛によって造営されたためです。
清盛は厳島神社をとても深く信仰しています。清盛が登場する『平家物語』にその理由が記述されています。
清盛が夢枕で「厳島の宮を造営すれば、必ずや位階を極めるであろう」とのお告げを聞いたというエピソードが残されています。
出典:厳島神社(広島県廿日市)
『平家物語』によると清盛は夢で上記のお告げを見たため、厳島神社を造営したと伝わっています。
以下の画像のような社殿群の基礎になったのは清盛の影響です。
この社殿群は寝殿造りの要素を取り入れています。寝殿造りとは平安時代の貴族が住んでいた家の様式です。
以下の寝殿造りの画像が分かりやすいと思います。
引用:東北見聞録
厳島神社は平清盛が創造した影響が強いため、1番の【人類の創造的傑作】として認められたのです。
(ii)の基準の意味は?
2番目の基準は【文化の交流】です。
これは厳島神社の社殿が社殿建築の一般的な発展形になっているからです。
この神社は山などの自然を崇拝しており、その遥拝所をふもとに設置しています。そもそも宮島自体が「神様が宿る島」として考えられていますので。
これが日本における社殿建築の一般的な発展形なのです。
それと、厳島神社の社殿群は以下の画像のように海上に建っていますよね?
あなたは上記の画像を見て「本当に美しくて荘厳だなぁ…」と思いませんでしたか?
これは厳島神社の社殿が私たちの美意識の基準の1つになっているからです。日本人の文化を理解するために、この社殿群は非常に大切な資産です。
そのため2番目の【文化の交流】に選ばれたのです。
(iv)の基準の意味は何?
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4番目の意味は【歴史上の重要な建築物】です。
私たちは平安時代の人間ではないので実感はないですが、厳島神社は平安時代の造営当時の面影が大きく残っていると言われています。
しかもこの神社は2回も再建しているのです。一番最初の再建は1241年です。さらに本殿の社殿も1571年に大規模な修理を行っています。2回も再建しているのに、当時の面影が残っているのは本当に珍しいのです。
そのため4番目の【歴史上の重要な建築物】に選ばれました。
(vi)の基準の意味は何?
6番目の意味は【歴史上の伝統や宗教との関係性】です。
厳島神社はお寺ではなく神社なので、宗教の種類で言えば神道の施設に含まれます。これには神仏習合・神仏分離という考え方が影響しています。
神仏習合を簡単に説明すると、神様(神道)と仏様(仏教)を融合して信仰する考え方のことです。
たとえば厳島神社に祀られているイチキシマヒメは、弁財天と同じだと考えられています。イチキシマヒメは神様(神道)、弁財天は仏様(仏教)です。
一方で神仏分離とは、神様(神道)と仏様(仏教)を別々にして区別するという考え方です。これは明治初期に発表された政策の1つです。
6番目の基準に認められたのは そのため4番目の【歴史上の重要な建築物】に選ばれました。 厳島神社の歴史をさかのぼることで、日本の宗教の特徴を理解することができるからです。
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厳島神社の世界遺産登録年月は?今から何年前に決まったの?
厳島神社は今から22年前の1996年12月に世界遺産に登録されました。1996年12月と言えば以下のような言葉が流行りましたね!
チョベリバ
チョベリグ
ルーズソックス
あなたは久しぶりに聞いて「懐かしい~!」と思っているのではないですか!?時間の流れは本当に早いですよね(^^;)
少し話がそれましたが、次の項目では世界遺産に登録された範囲について解説します!
厳島神社が世界遺産に登録された範囲はどこ?
実際に世界遺産に登録されたのは以下の範囲です。
社殿を中心とする嚴島神社と、前面の海および背後の弥山原始林(天然記念物)の森林を含む区域の431.2ヘクタールです。厳島全島の約14パーセントを占める広い範囲にわたっています。
出典:宮島観光公式サイト
登録範囲が分かる地図もあったので紹介しますね。
引用:https://www.miyajima.or.jp/pickup/heritage.html
白黒のイラストなので少々分かりにくいですが、島全体の14%が世界遺産って本当に凄いですよね!
広島県民だけでなく、中国地方在住の人にとったら本当に誇らしいと思います!
まとめ
・厳島神社は1996年12月に世界遺産に登録された。種類で言えば文化遺産に含まれる。
・世界遺産は公益社団法人日本ユネスコ協会連盟が、明確な基準に基づいて決めている。厳島神社は6つの基準中4つの項目に当てはまっている。
・世界遺産登録範囲は宮島全体の14%である。具体的な範囲は厳島神社、神社前面の海、神社後ろの弥山原始林を含む431.2ヘクタールだ。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます!
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