古くから「お伊勢さん」として親しまれている「伊勢神宮」は、2000年もの歴史があり、内宮や外宮をはじめ、125のお社から構成されています。

 

そんな伊勢神宮には、私たちの生活になくてはならない事柄に関する、多くの神様が祀られています。

 

今回は、そんな伊勢神宮にかかっている宇治橋のパワースポットは、擬宝珠なのかについてや、宇治橋の渡り方は、なぜ真ん中に気を付けて渡らなければならないのかについてご紹介したいと思います。

 

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伊勢神宮の宇治橋は擬宝珠がパワースポットなのか

宇治橋は、伊勢神宮の内宮の第1の大鳥居から五十鈴川にかかる橋で、「日常の世界から神聖な神域を結ぶ懸け橋」と言われています。

 

そんな神聖な宇治橋にパワースポットがあります。

 

それは、宇治橋の欄干の上にある16基の「擬宝珠」の中の1つで、第2の鳥居を背中にして、左側の手前から2番目の「擬宝珠」のことです。

 

では、なぜパワースポットと言われているのでしょう?

 

それは、宇治橋の守り神である、饗土橋姫(あえどはしひめ)神社でご祈祷された、「万度麻(まんどぬさ)」というお札が納められているからです。

 

しかも、よく見るとこの「擬宝珠」のみ、他と違って、ピカピカ光っているのがわかると思います。

 

ぜひ、行かれた際には触れて、ご利益をゲットしてくださいね!

 

饗土橋姫神社はどこにある?

 

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現在では伊勢神宮内宮の神域外、宇治橋から約200m(宇治橋前ロータリー、内宮駐車場を横切り、進んだあたりで徒歩約4分)のところに鎮座する「饗土橋姫神社」は、宇治橋の守り神として知られています。

 

もともとは、宇治橋のすぐそばでお祀りされていましたが、明治40年(1907年)12月に、御幸道路の建設計画で、社地が道路と重なってしまうため、明治42年(1909年)3月に現在の場所に移転しました。

 

神名の「饗土」とは、悪いものが入っていかないようにするためのお祭り、「饗応の祭」を行う土地という意味があります。

 

そのため現在でも、新しく宇治橋を建設する前の「宇治橋修繕起工式」や、宇治橋が完成したときに行う「宇治橋渡始式」は、こちらの饗土橋姫神社で行われます。

 

ぜひ興味のある方は、足を運んでみてくださいね!

 

伊勢神宮の宇治橋の渡り方と真ん中に注意する理由

伊勢神宮に限らず、どこの神社でもそうですが、「真ん中」は通ってはいけません。

 

「真ん中」の意味すること

この「真ん中」のことを、「正中(せいちゅう)」と呼びます。

 

もちろん、伊勢神宮の宇治橋も同じです。

 

なぜ伊勢神宮の宇治橋の真ん中を歩いてはいけないかというと、真ん中は神様の通られる道で、そこに立って邪魔をしてはいけないので避け、内宮では右側を歩くようになっています。

 

あえて内宮」ではとご紹介したのには、ちゃんと意味があります。

 

伊勢神宮に行かれたことのある方は、すでにお気づきのことかもしれませんが、内宮では右側通行ですが、外宮では左側通行です。

 

さらに、一般的な神社でも左側通行となっています。

 

神道の作法のルール

上記のように、ぜひ神社へ参拝に行かれるときには、少し気を付けてもらいたい神道のルールがあります。

 

そんなルールを簡単にご紹介したいと思います。

 

鳥居のくぐり方

  1. 帽子をかぶっている場合は、必ず取る。
  2. コートを脱いでも大丈夫そうなら、コートも脱ぐ。
  3. 鳥居の中央より左側に立ち、軽く一礼する。
  4. 一礼が終わったら、左足より鳥居の中に踏み出す。
  5. 鳥居を通るたびに繰り返す。

 

どうして進む足は、左足からじゃなきゃダメなの?

 

と不思議に思われた方もおられるかもしれません。

 

それは、神道では「左」が「右」より上座であるという考え方があるためです。

 

そのため、左側に立ち、左足から歩を進めなければならないというルールがあります。

 

参道の歩き方

上記でもすでにご紹介しましたが、内宮は特殊で、右側通行になっていますが、進める足は左からです。

 

外宮および一般的な神社では、左側通行なので、参道の左側を左足からのルールを守って参拝するようにしてください。

 

理由は、先ほどもお伝えしたので、もうお分かりだと思いますが、参道の中央は「正中」で、神様の通り道で神聖な場所なので、通らないようにしなければならないからです。

 

手水の作法

 

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鳥居をくぐり、参道を進み、いざ参拝!

 

の前に、もう一つ何かすることを忘れていませんか?

 

そう。

 

手水ですね!

 

参拝前には、手水社で手や口を清めなければなりません。

 

それでは、簡単に手水の手順をご紹介しておきましょう!

 

  1. 柄杓を右手で取る。
  2. 水を柄杓に入れ、まずは左手全体を洗う。
  3. 柄杓を反対の手に持ち替え、同じように右手を洗う。
  4. 柄杓を持ち替え、左の掌に水を溜め、その水で音を立てずに口をすすぐ。
  5. すすぎ終わったら、左手で口元を隠しつつ、水を吐き出す。
  6. 柄杓に水を汲み、口につけた左手を綺麗に洗い流す。
  7. 柄杓に水を汲み、柄杓の柄を下にして、柄杓を立て、流れ出てきた水で、柄を洗う。
  8. 柄杓をもとの位置に静かに戻す。

 

もし、この作法をしている時に、柄杓の水が足りなくなったら、気にせず水を汲みなおして、一連の流れを最後まで済ませてください。

 

伊勢神宮の宇治橋は数年に一度架け替えされる

伊勢神宮では、20年に1度「遷宮」が行われます。

 

それに合わせて、内宮の宇治橋も架け替えられます。

 

宇治橋の大きさや素材

純和風の木造建築様式で作られる宇治橋は、全長101.8m、幅8.4mあります。

 

そんな宇治橋のいつも歩いている部分の板は、長さ4.2m、幅36cm、厚さ15cmある、「ヒノキ」の渡り板を600枚をも、「すりあわせ」と呼ばれる、船大工のみに伝わる造船技術で並べられています。

 

また橋脚は、水に強い「ケヤキ」を使用し、工法は3本立てで、合計13組で構成されています。

 

そして、シンボルである「擬宝珠」16基が取り付けられます。

 

宇治橋の両端にある鳥居の材料

 

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伊勢神宮の内宮にかかっている宇治橋の両側にある鳥居は、特定の場所の木材をリサイクルして建てられています。

 

では、各鳥居についてご紹介しましょう!

 

入り口側の鳥居

旧の外宮の御正殿の棟持柱を約2.5m削り、新しく鳥居として生まれ変わったのち、次の遷宮の時には、三重県桑名市の「七里の渡し場跡」の鳥居として使用されます。

 

神域側の鳥居

旧の内宮の御正殿の棟持柱を約2.5m削り、新しく鳥居として生まれ変わったのち、次の遷宮の時には、三重県亀山市の「関宿」(東の追分・鈴鹿関)の通りの鳥居として使用されます。

 

関宿は、江戸時代の東海道と伊勢街道へ分岐する地点で、この地からが伊勢の国であるという象徴として、建てられているそうです。

 

伊勢神宮の宇治橋の由来

 

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御裳濯橋(みもすそばし)」とも呼ばれる伊勢神宮の宇治橋は、造営年は不明ですが、800年~1192年代の平安時代に作られたのがはじまりではないかと言われています。

 

また、五十鈴川の別名を「御裳濯川」と呼ぶため、この川にかかる橋という意味でそう呼ばれています。

 

では、「御裳濯」にはどんな意味があるのでしょう?

 

その昔、八咫鏡を携えて旅を続け、伊勢の地に神宮を建てることに決められた「倭姫命(やまとひめのみこと)」が、自分の着ていた「御裳」をこの川で洗われたことから、「御裳濯」と名付けられたそうです。

 

一方、「宇治橋」の名前の由来は、「宇治」が「内」を指すことから、「内」宮にかかる橋で、「宇治橋」になったようです。

 

もともと、伊勢神宮のある現在の伊勢市は、宇治山田市と呼ばれ、宇治町は内宮の門前町、山田町は外宮の門前町として栄えました。

 

まとめ

・伊勢神宮の宇治橋にある「擬宝珠」の1つに、宇治橋の守り神のお札が入れてあるので、パワースポットとして知られている。

 

・伊勢神宮の宇治橋は、唯一右側通行で、真ん中は神様の通り道なので、避けなければならない。

 

・伊勢神宮の宇治橋は、20年に一度行われる式年遷宮に合わせて、造りかえられる。

 

・伊勢神宮の「宇治橋」の由来は、「宇治」が「内」を意味する言葉だったからである。

 

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます!

 

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